2022/01/20
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1月19日に東京・築地「新喜楽」で選考会が開催され、『第１６６回 芥川龍之介賞・直木三十五賞』の受賞作品が選出されました。各賞の受賞作、候補作の魅力をご紹介させていただきます。
■第１６６回芥川龍之介賞
・ブラックボックス/ ISBN: 978-4-06-527365-4
砂川文次/著 講談社/出版社
ずっと遠くに行きたかった。今も行きたいと思っている。自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。自衛隊を辞め、いまは自転車便メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。気鋭の作家、新境地の傑作中篇。
■第１６６回直木三十五賞 (２作品)
・塞王の楯/ ISBN: 978-4-08-771731-0
今村翔吾/著 集英社/出版社
幼い頃、落城によって家族を喪った石工の匡介。彼は「絶対に破られない石垣」を造れば、世から戦を無くせると考えていた。一方、戦で父を喪った鉄砲職人の彦九郎は「どんな城も落とす砲」で人を殺し、その恐怖を天下に知らしめれば、戦をする者はいなくなると考えていた。秀吉が死に、戦乱の気配が近づく中、琵琶湖畔にある大津城の城主・京極高次は、匡介に石垣造りを頼む。攻め手の石田三成は、彦九郎に鉄砲作りを依頼した。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、信念をかけた職人の対決が幕を開ける。ぶつかり合う、矛楯した想い。答えは戦火の果てに―。「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、圧倒的戦国小説！
・黒牢城/ ISBN: 978-4-04-111393-6
米澤穂信/著 ＫＡＤＯＫＡＷＡ/出版社
信長に叛逆した荒木村重と囚われの黒田官兵衛。謎解きと劇的人間ドラマ。本能寺の変より約三年前。信長に叛逆し籠城した荒木村重は城内で発生する怪事件に悩まされる。人質の不審死、旅僧の殺害、裏切り者の影――。村重は幽閉した織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう命じるが――。
【候補作品集】
■第166回芥川龍之介賞 候補作（掲載誌）
・石田夏穂『我が友、スミス』（すばる11月号）/ ISBN: 978-4-08-771788-4
・九段理江『Schoolgirl』（文學界12月号）/ ISBN: 978-4-16-391508-1
・島口大樹『オン・ザ・プラネット』（群像12月号）/ ISBN: 978-4-06-526945-9
・乗代雄介『皆のあらばしり』 （新潮10月号）/ ISBN: 978-4-10-354371-8
■第166回直木三十五賞 候補作（出版社）
・逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』（早川書房）/ ISBN: 978-4-15-210064-1
・彩瀬まる『新しい星』（文藝春秋）/ ISBN: 978-4-16-391468-8
・柚月裕子『ミカエルの鼓動』（文藝春秋）/ ISBN: 978-4-16-391442-8
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